ひまわりの栽培やBDFを作る過程で、いままでによくあった質問を、Q&A形式でまとめました。この他にも、皆様からの質問を募集しています。
ひまわりに関してよくある質問
ひまわりBDFに関してよくある質問
ひまわりに関してよくある質問の答え
Q.01 | ひまわり以外の植物からもBDFは作れるの? |
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A.01 | はい、植物の種には多かれ少なかれ油が含まれていますので、どんな植物からでも、種を搾れば油を得ることが出来ます。しかし、どうせ搾るのなら、たくさん油がとれる方が良いので、私たちは、なるべく油が多く含まれている、ひまわりの種から油を搾ることにしました。 |
Q.02 | ひまわりって油がよく搾れる植物なの? |
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A.02 | はい、日本ではあまりなじみがありませんが、ひまわり油は、海外ではポピュラーな油です。ということは、ひまわりは、油が良く搾れる植物の一つということです。他に油が良く搾れる植物としては、ヤシの実があります。ココナッツ油やパーム油として、洗剤やアイスクリームなんかによく使われており、世界で一番生産量も多いのも、ヤシの実からとれる油です。生産量で比べると2番目が大豆油、3番目が菜種油で、ひまわりは4番目に生産量の多い油です。 |
Q.03 | ひまわりはどのくらいの栽培面積でどのくらい種が取れるの? |
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A.03 | 私たちの栽培では、5アールの畑に2,000本くらい植えて、そこから収獲することが出来た種は、約55kgほど。実際に栽培してみて、畑の状態や日当たり、天候などにかなり左右されると感じました。一本のひまわりには一輪の花が咲きますが、花の大きさ(直径5cmから30cmくらいまで)によって、種の数は200粒から2,000粒くらい。かなり種の数に開きがありますが、平均すると、一花あたり500粒(35g)の収獲となりました。思ったより少ないですね。 ミモザの木が成長する場所 |
Q.04 | ひまわり栽培の手間はどのくらいかかるの? |
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A.04 | ひまわり栽培は、植物の中ではあまり手間がかからない方だと言われています。実際、気をつけるのは、芽が出たばかりの頃。その頃は、ひ弱で水分の補給も十分に出来ないので、水やりを欠かさないことです。しかし、それ以外の頃でも、鳥や虫に芽を食べられないように、周りの雑草を抜いたり、農薬をまいたりと、意外に手間がかかります。それでも、手間暇かければかけた分だけ、ひまわりは元気に生長してくれますので、とてもやりがいをとても感じる作業です。 |
Q.05 | ひまわりはどんな土地で栽培できるの? |
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A.05 | どんな土地でも生えてくれるたくましさがひまわりの特徴ですが、極端に水はけの悪い土地では、根が腐ってしまい上手く生えないようです。また、肥料は控えめでも十分育ちますが、やせこけた土地では貧弱な物になりますし、日当たりが悪くても、ひょろひょろひまわりが育ってしまい、十分に種をとることが出来ません。 |
Q.06 | ひまわりの種はどこで購入するの? |
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A.06 | 私たちはインターネットの通販で購入しました。購入先は、関連リンクで紹介しています。油搾り用の種は、ハイブリッドサンフラワーという品種で、普段目にしているひまわりの種に比べて、2〜3倍油を種子に溜めることが出来る品種です。そんなに珍しい品種ではないので、近くの種屋さんでも、容易に手に入るかもしれません。観賞用のひまわりでも油はとれますが、ほんの少ししかとれません。 キャスターBeanの植物を成長させる方法 |
Q.07 | ひまわりが土壌の放射能を除去するって本当? |
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A.07 | 確かに、ひまわりにはセシウムを吸収する能力があるようです。参考にした論文では、ひまわりの他に、クローバー、大根、トウモロコシについても調べられていましたが、ひまわりはクローバーの1.75倍、大根の7.8倍、トウモロコシの3.1倍多くセシウムを取り込むという結果が出ています。しかし、土の状態に大きく左右されるようで、カリウムの土壌中の濃度が高いと、吸収が極端に落ちるとのことです。ひまわりでは、約0.8mMのカリウムがあると、吸収率が10分の一程度まで落ちてしまいます。つまり、施肥が十分にされている土壌では、ひまわりを使ったセシウムの取り込みはあまり多くないようです。 また、他の論文によれば、石灰をまくとセシウムの吸収率が下がるとの結果も出ていました。カリウムやカルシウムの効果は他の植物でも同様に見られるようです。ということは、逆に考えると、十分な施肥と消石灰をまいてある畑では、植物の放射能取り込みを減らすことができると解釈できます。 [参考]J. Buysse et al., Genotype differences in the uptake and distribution of radiocaesium in plants. Plant and Soil 178: 265-271 |
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ひまわりBDFに関してよくある質問の答え
Q.08 | 搾油機の調達方法は? |
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A.08 | 私たちは、実験・体験用に大学で製作することにしました。調べてみると、電動の小型搾油機がいくつか売っています。値段は20万円前後からなので、油を搾るために買うには少々高価です。また、油を搾ってくれる委託業者もあります。私たちも、量が多い搾油は、関連リンクで紹介している業者にお願いしました。それでも、往復の輸送代や搾油手間賃等で、5千円〜2万円くらいはかかりました。 彼らは最高の成長をどのようにoflighting心のこもったママ |
Q.09 | どのくらいの種の量でどのくらいの油が搾れるの? |
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A.09 | 実際に行ってみて、衝撃的だったのは、種から油はほんの少ししか採れないということでした。100gの種子から約40mL程度の油が搾れます。種の出来によってはその半分程度しか搾れないこともあります。一本のヒマワリの花から、種子は20〜30gしか取れませんので、100mLの油を搾るためには10本ヒマワリを育てないといけないことになります。そもそも、江戸時代あたりまでは、植物油は貴重で高価な物でした。今、とても安価に植物油が手に入れられるのは、機械化による大規模農業のお陰です。そして、それを支えているのは化石燃料なのだと、油を人力で搾るたびに実感させられます。 |
Q.10 | ディーゼル車を満タンにするにはどのくらいのひまわりが必要? |
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A.10 | ガソリンスタンドで普通乗用車を満タン給油すると、大体50リットル前後の給油をすることになります。上の質問の答えにも書きましたが、10本のひまわりの花から100mLのひまわり油が採れます。ですから、50リットル分の油はなんと5,000本のひまわりが必要なのです! 1回の給油でひまわり5,000本を使っているなんて、エネルギーって本当に貴重ですね。 |
Q.11 | BDFの単価は? | ||||||||||||||||||||
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A.11 | BDFってエコロジーでエコノミーなんでしょうか? 答えは「いいえ」です。私たちの試算では、BDFは石油由来の軽油よりも高くなってしまいます。非常に大規模に精製される軽油と小規模生産のBDFを、単純に単価で比べることは出来ませんが、20リットルのBDFを作るのに必要な経費(私たちが実際にやってみた結果)は、以下の通りとなりました。
1リットルあたり1,100円ぐらいで、軽油の約10倍ですね。 |
Q.12 | ガソリンを買うよりBDFは安く作れるの? |
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A.12 | 非常に大規模に精製される軽油と、小規模生産のBDFを、単純に単価で比べることは出来ませんが、Q.10の質問の答えからも明らかなように、ガソリンより安く作るのは大変難しいと思います。そもそも、スーパーで売られてる植物油の値段を考えれば、よくわかると思います。特売でも、1リットル300円前後でサラダ油は売られていますから、それを原料にしているBDFも、1リットル300円以上になってしまうと言うわけです。 |
Q.13 | BDFってほんとうに環境に優しいの? |
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A.13 | BDFを使う意義は、安いからではなく、あくまでも環境を守るためなのですが、本当に環境には優しい物なのでしょうか? BDFが環境に優しいといわれているのは、石油に比べて二酸化炭素の排出量が少ないと考えられるからです。しかし、実際に作ってみてわかったことですが、ひまわりの栽培やBDF化などで、化石燃料に依存したエネルギーを使わないとBDFは作れないことがわかりました。考えてみると、私たちの生活は石油に依存しています。脱石油のためのエネルギーを作るためにも、石油を使う方法しかなかったのは何とも皮肉です。 |
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